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一般財団法人和歌山県医師会

平成29年度和歌山県医師会事業計画に関する件

世界情勢が混迷する中、特に英国のEU離脱に始まる不安定なヨーロッパ情勢、新たな大統領の誕生に伴う不透明な米国の今後の動向また尚安定しない中近東情勢などにより、わが国の経済・安全保障は大きな影響を免れない。一方、国内では有事の安全保障の議論の深化が必要であり、同時に平時の安全保障である社会保障強化のための消費税率アップが2年半延期されたことを忘れてはならない。社会保障の充実が国力アップに繋がると言われる中、国は財源が確保されない状況下、高齢化による社会保障費の自然増6,500億を5,000億に減少させる政策を強引に進めている。70歳以上の高額療養費と高額介護サービスの見直し、入院時の光熱水費負担の見直し、オプジーボ等高額医薬品の見直し、さらに介護納付金の総報酬割や協会健保の準備金超過に伴う国庫補助減額の財政効果を加えて合計1,400億円の圧縮を考えている。また、要介護2、1、要支援者においては各種介護サービスの低下は更なる重介護者を増加させるであろう。医療と介護の効率化あるいは生産性向上という合理化が法的な根拠をもって、粛々と進められていく状勢は和歌山県でも如実に姿を見せている。県医師会は、厳しさが求められる医療・介護提供体制の中、県民の付託を受け、日本医師会綱領に基づく医師の立場を再確認し、県、市町村行政と連携し、県内の社会保障体制をより充実させるため各種事業を推し進める。

1.医の倫理

患者との良好な信頼関係を構築するために、医師は職責への十分な自覚のもとに患者及び患者家族に対し常に自らの良心に従い、医の倫理を遵守し、患者の意向を十分に尊重するなど患者本位となる医療を提供するよう努める。

2.学術

医師は医療に従事する限り、生涯にわたり専門職としての医学知識・技術を習得する義務があり、診療にあたっては科学的根拠に基づいた医療を行う責任がある。学習は学会や医師会、医学分科会の講演会や研修会への積極的な参加など、さまざまな機会を利用して行われなければならない。また医学の発展に貢献するため研究に努める。

それらを成就するために、かかりつけ医が、プロフェッショナルオートノミーを理念とし、幅広い分野を網羅した日医生涯教育制度を活用して、質の高い医師の自己学習・研修を行う。

また、県医師会は「日医生涯教育制度」を基本として、「日医かかりつけ医機能研修制度」と、「新専門医制度」との位置づけを明確にするため、関係者と慎重な議論を続ける。

3.医療・介護の連携

県民が安心して良質な医療・介護を受けられるよう民意を反映した第7次保健医療計画と第7期介護保険事業支援計画を一体的・整合性を持った形となるよう議論し、その実現のため医療・介護資源や医療・介護財源を確保しなければならない。医療介護総合確保推進法成立と共に、やや強引な施策がなされつつある状況下、我々は地域医療の立場から国民皆保険制度を形骸化させないよう最大限の努力をする。また、介護保険の予防給付の一部が介護予防・日常生活支援総合事業に含まれ、主治医機能を不要とする計画に混乱を来すおそれがある。そのために、地域医療構想策定後の取組、地域包括ケアシステムの構築、平成30年度診療報酬・介護報酬同時改定など、今後、重要課題や問題点を明らかにし且つ更なる有効な対応に努める。

4.地域における医療・保健・福祉・介護

県民が安心して健やかに暮らせる医療格差のない地域医療を目指す。医療・介護の提供体制の情報収集や更なる充実を図りながら、医師の偏在の解消、医療関係者の労働環境整備に努める。また、母子保健、学校保健、産業保健、高齢者保健の一貫した推進と健康教育の拡充に努める。また、県民の健康を守るため、特定健診・特定保健指導の推進、がん検診の受診率及び精度管理の向上、在宅医療における終末期医療や認知症等での多職種間の密接な連携推進を図る。

5.情報システム・広報・調査活動

医療におけるIT化の推進を図り、医療情報システムを充実させることにより、情報の共有をはじめとして連携を促進させる。また、紙媒体の特性を生かした重要な広報伝達の位置づけにある県医報誌のより質の高い紙面づくりを図る。

6.医療の安全確保

死亡事故が発生した場合のための「医療事故調査制度」の概要、とくに事故後の円滑な初期対応への周知を図る。また、調査派遣医師や専従職員の医療事故の判断や調査方法に関する標準化を図るために研修会への参加を促進する。

7.救急災害医療

県民が安心できる県下全域における救急医療体制の整備・充実と共に、予想される災害の発生にも可能な限り対応し得る危機管理体制の構築を目指す。

近畿6府県、県内医師会間の相互支援を推進し、他団体、行政との協議を深め、災害発生時の対策を詳細に検討、具体化する。

8.勤務医師

地域医療の充実のために、相互協力をさらに密にし、学術・介護・福祉・保健での連携を図る。さらに、勤務医の職場環境改善に協力し、研修医等への働きかけや医師会活動の理解と参加機会を多くすることにより加入促進を図り、医師会の組織強化を目指す。

9.女性医師、男女共同参画

20才代~40才代前半の医師に占める女性医師の割合は約3割以上となっている。女性医師が継続して勤務、就業できる為の環境整備、キャリアアップや指導的役割を担う機会の確保・増加を図る。医学生や若手医師の時期よりワークライフバランスやプロフェッショナリズムへの自覚を促す。

また、指導的立場の方々を含め、男女共同参画社会への意識改革等への働きかけを図る。

10.会員福祉

県医師国保組合、県医師信用組合、県医師協同組合との連携を密にし、会員相互の互助・団結を図る。

11. 医政活動

日本医師会の医療政策を反映させるため医師会の力を結集させ、日本医師連盟の活動を支援する。

12.その他

・認知症対策の充実
・再興・新興感染症対策
・看護対策
・医療機関に退蔵されている不要水銀体温計・水銀血圧計の回収支援
・創立70周年記念式典

 

 

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