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一般財団法人和歌山県医師会

平成31年度和歌山県医師会事業計画に関する件

国内経済は米中貿易戦争等の影響で緩やかな景気回復に影を落とし、世界経済の景気減速が懸念される。そんな中消費税率10%への引き上げが今年10月に予定されているが、その増収分で教育無償化等、全世代型社会保障へと転換されることとなった。また、病院の控除対象外消費税への補填については、ひとまず決着した。

一方、高齢化に伴う医療・介護・年金等社会保障費の増加に対しどう財源を確保するのか、政府は昨年末の経済財政諮問会議で、2019~2021年度の3年間を「基盤強化期間」と位置付け、社会保障費の増加に対し、工程表で①予防・健康づくりの推進、②多様な就労・社会参加、③医療・福祉サービス改革、④給付と負担の見直しなど4つの方針を示している。健康寿命の延伸は、元気な高齢者の就労及び社会参加を促し、結果として社会保障費の抑制となりうるが今後は後期高齢者の医療費負担増が懸念されるところであり、社会的弱者への配慮が必要である。

さらに、2025年に向けての地域医療計画並びに地域包括ケアシステムの策定については、県下各圏域で地域医療協議会において十分な議論が必要である。県医師会はかかりつけ医として地域医療を担っておられる先生方と本課題に積極的にかかわり、さらに医療と介護連携、地域包括ケアシステムの構築に知恵を出し合い、県民の視点から、地域医療を守っていかなければならない。また、医師の働き方改革並びに医師偏在対策は次世代の地域医療を支える先生方にとっては解決していかなければならない大きな課題である。今年度は今後の医療制度の方向性を決定する重要な年度と認識し、さまざまな課題に対して郡市医師会の意見を集約し、県医師会の意見とし近畿医師会連合、日本医師会へ働きかけ、皆保険制度を堅持し、県民の医療を守る姿勢を貫き、下記の事業を行っていく。

1.医の倫理

医師は、医療人のリーダーとして高度な知識と技術を習得するだけではなく、それを患者の生き方にどのように役立てるかということを意識して医療を実践して行くことが常に求められている。県医師会は会員に対して、日医生涯教育講座等を通じて医の倫理について学ぶ機会をより多く提供して行く。

2.学術

医師は医療に従事する限り、生涯にわたり専門職としての医学知識・技術を習得する義務があり、診療にあたっては科学的根拠に基づいた医療を行う責任がある。学習は学会や医師会、医学分科会の講演会や研修会への積極的な参加など、さまざまな機会を利用して行われなければならない。また医学の発展に貢献するため研究に努める。

それらを成就するために、かかりつけ医が、プロフェッショナルオートノミーを理念とし、幅広い分野を網羅した日医生涯教育制度を活用して、質の高い医師の自己学習・研修を行う。今後も、新専門医制度と、かかりつけ医による医療提供体制の調和と協力を推進する。

3.医療・介護の連携

県民が安心して良質な医療・介護を受けられるように民意を反映した第7次保健医療計画と第7期介護保険事業支援計画に沿った各種事業を企画し、その実現のため医療・介護資源や医療・介護財源を確保しなければならない。医療介護総合確保推進法成立と共に、やや強引な施策がなされつつある状況下、我々は地域医療の立場から国民皆保険制度を守る。また、介護保険の予防給付の一部が介護予防・日常生活支援総合事業に含まれ、主治医機能を不要とする計画は現場に混乱を来すおそれがある。そのために、地域医療構想における各圏域での調整会議を注視し、地域包括ケアシステムの構築、2020年度診療報酬改定へ向けた取組みなど、今後、重要課題を明らかにし更なる有効な対応に努める。

4.地域における医療・保健・福祉・介護

県民が安心して健やかに暮らせる医療格差のない地域医療を目指す。医療・介護の提供体制の情報収集や更なる充実を図りながら、医師の偏在の解消、医療関係者の労働環境整備に努める。また、母子保健、学校保健、産業保健、高齢者保健の一貫した推進と健康教育の拡充に努める。また、県民の健康を守るため、特定健診・特定保健指導の推進、がん検診の受診率及び精度管理の向上、在宅医療における終末期医療や認知症対策等での多職種間の密接な連携推進を図る。

5.情報システム・広報・調査活動

「改正個人情報保護法」を受けて、昨年5月に施行された「医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報に関する法律」、通称「次世代医療基盤法」により、医療等ID、医療・介護の専用ネットワークと新たな情報ビッグデータの構築等、医療分野でのICTが推進されている。県医師会としても、医師資格証(HPKIカード)の普及等にも傾注しながら医療におけるICTの推進と医療情報システムを充実させることにより、情報の共有をはじめとして連携を促進させる。また、県医師会ホームページの充実とともに紙媒体を生かした重要な広報伝達の位置づけにある県医報誌のより質の高い紙面づくりを図る。

6.医療の安全確保

県医師会は、医療事故調査制度について、「医療に起因する」「予期せぬ死亡」の判断、事故調査の進め方についての理解を深めるために、県下の医療施設の管理者あるいは医療安全管理者を対象に研修会を開催する。

7.救急災害医療

県民が安心できる県下全域における救急医療体制の整備・充実と共に、南海トラフ地震等予想される災害の発生にも可能な限り対応し得る危機管理体制の構築を目指す。

近畿6府県、県内医師会間の相互支援体制を推進し、他団体、行政との協議を深め、災害発生時の対策を詳細に検討、具体化する。

8.勤務医師

地域医療の充実のために、相互協力をさらに密にし、学術・介護・福祉・保健での連携を図る。さらに、医師の働き方改革を念頭に、勤務医の職場環境改善に協力し、研修医等への働きかけや医師会活動の理解と参加機会を多くすることにより加入促進を図り、医師会の組織強化を目指す。

9.女性医師、男女共同参画

女性医師が継続して勤務・就業できる為の環境を整備し、モチベーションを維持しキャリアアップや指導的役割を担う機会の確保・増加を図る。医学生や若手医師の時期よりワークライフバランスやプロフェッショナリズムへの自覚を促す。

指導的立場の方々を含め、男女共同参画社会への意識改革等への働きかけを図る。また、日本医師会女性医師支援センター・女性医師バンクとの連携強化を検討する。

10.会員福祉

県医師国保組合、県医師信用組合、県医師協同組合との連携を密にし、会員相互の互助・団結を図る。

11. 医政活動

日本医師会の医療政策を反映させるため医師会の力を結集させ、日本医師連盟の活動を支援する。

12.その他

・認知症対策の充実
・再興・新興感染症対策
・DVや子どもを虐待から守る対応
・看護対策
・消費税対策

 

 

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